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三重弁とは?




南牟婁では一段動詞がラ行五段化した「見らん」「寝らせん」といった形も使われる[37]
連用形には「書かずに/見やずに」「書かいでも/見やいでも」「書かんと/見やんと」のような形を用いる。
伊賀では「書かんどくに(書かないで)」、「見やんどくに(見ないで)」のような形がある[38]
仮定形は「書かな」「見やな」のような「-な」「-やな」で、一部地域では「-にゃ」もある。
伊賀の上野市などでは「-なんだら」も併用する[39]
過去形は「-んだ/やんだ/へんだ/やへんだ/なんだ」を使い、伊勢中部が「-んだ」、伊賀北部が「-へんだ」で、「-なんだ」が牟婁と伊勢北部、伊賀南部に分布する[38][39]
「なんだ」が最も古く、後から「んだ」、その後に「へんだ」が入ってきたと考えられる[39]
志摩には「-んかった」があるが、共通語の影響で昭和以降に使われるようになったものとは違い、自然発生したと考えられる[38]
志摩・南伊勢では「-ざった」も見られ、「見やはった」「寝やだった」「寝やらった」「寝ややった」なども聞かれる[39]
使役
使役には「-す」「-やす」を使う。
五段動詞に「す」、それ以外の動詞に「やす」が付き、いずれも未然形に接続する。
「す/やす」自体は五段活用をする(例:書かす、見やす、書かした、見やした)。
北三重では「-やす」の代わりに「-さす」も使う[40]
受身・可能
受身・可能には、下一段活用の「-れる」「-やれる」を使う。
五段動詞に「れる」、それ以外の動詞に「やれる」が付き、いずれも未然形に接続する(書かれる、見やれる)。
共通語形の「-られる」は北・中伊勢が中心[41]
可能の場合、五段動詞では可能動詞(例:書ける)も使い、一段動詞では「-れる」の形(例:見れる)も以前から使われてきた[42]
可能には「よー」を使った「よー書く」のような形もある。
南牟婁には下一段活用の「-える」「-えれる」もあり、連用形に接続する(例:書きえる、書きえれる、見えれる)[43]
尊敬
北三重では尊敬の助動詞の種類が多く、地域差も大きい。
未然形に接続するものとして、北三重に「-れる/られる」、伊賀に「-っしゃる/やっしゃる」、志摩に「-しゃる/やしゃる」、伊勢・志摩に「-さる/やさる」、伊勢に「-んす/やんす」、牟婁に「-いす/やいす」、志摩に「-す/やす」、北伊勢に「-っせる/さっせる/やっせる」がある。
また連用形に接続するものとして、伊賀に「-なはる」、「-ゃはる/やはる」、伊勢に「-なさる」、北伊勢に「-なある」、伊勢・志摩に「-なる」がある。
これらのうち、「-れる/られる」「-さっせる/やっせる」は下一段活用で、他は五段活用をする(例:見やっせる→見やっせた、見やんす→見やんした)[44][45]
歴史的には、ナサル系は「なさる→なはる→なある→なる」と変化した一方、「なはる→やはる」とも変化した。
また他の助動詞は、「っしゃる/やしゃる→さる/やさる」、「んす/やんす→いす/やいす→す/やいす」と変化したと考えられる[46]
これらのうち、「られる」系が最も古く、「なさる」系は京阪方面から伝わったものと考えられ、北伊勢の「さっせる」系は名古屋弁の影響である[37]
尊敬の補助動詞では、北三重に「-ておいでる」「-といでる」「-てなはる」「-てござる」「-てみえる」があり、尊敬の進行相・結果相を表す[47]
「ござる」は高齢層に限られるが、「みえる」は広い世代で使われる。
ただし、伊賀南部では「みえる」を使わない[48]
尊敬の助動詞・補助動詞は、命令・依頼表現だけに残っている場合が多い。
伊賀では「-てだーこ」(-てください。
「頂こう」に由来)や、「-なして」(-なさってください)があり、伊勢市・鳥羽市の一部には「-てたもれ」(-てください)がある[49][50]
南三重では助動詞による待遇表現は行なわず、終助詞によって待遇を言い分ける。
これは同じ南近畿の和歌山県や奈良県南部と共通する特徴である。
この言い分けが他地域の者には理解できないため、いわゆる「敬語のない土地」とみなされがちだが、表現方法が違うため分かりにくいだけであり敬語が無いわけではない[51](それぞれの終助詞は#助詞で後述)。
軽蔑
軽蔑の助動詞には、「-よる」「-やがる」「-くさる」「-さらす」がある[52]
ただし「-よる」は南三重では進行相の助動詞である。
推量・意志・勧誘
推量には「-やろ/じゃろ」を使う。
否定推量の場合は否定の「ん」などにこれらを付けるが、否定推量・意志の「-まい」を使う地域もある。
注目の情報

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