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松本清張とは?


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 (1)「犯人(または被害者)の人間に関するトリック」(一人二役など)
 (2)「他人が出入りした痕跡についてのトリック」(密室など)
 (3)「犯行の時間に関するトリック」(乗り物、時計、音など)
 (4)「凶器と毒物に関するトリック」
 (5)「人および物の隠し方トリック」(死体の隠し方など)
 (6)「その他の各種トリック」(童謡殺人、迷路など)。
日本推理作家協会の理事長時代、中島河太郎山村正夫に委嘱して、国内中心の150例近くを補充したトリック分類表を作成させた[90]

社会派推理小説

同時期の水上勉有馬頼義らの執筆活動もあり、マスメディアは清張たちによる推理小説の新しい傾向を「社会派推理小説」と呼び、週刊誌など当時のマスメディアの発達もあり広く歓迎された。
しかし「社会派推理小説」という用語の初出は明らかではない。筒井康隆との対談で清張は、「(社会派推理小説という呼称は)編集者がつけた」と発言している[91]
『随筆 黒い手帖』においてすでにそうであるが、清張は「社会派」の呼称が推理小説に使われることを好まなかった。
晩年にも、社会派の呼称は適当ではないと明言している[92]

横溝正史のリバイバルブームについて

1970年代の横溝正史のリバイバルブームに際しては、近年の推理小説に良い作品が少ないことの反映だとして次のように述べた。
「いい作品が少ないですね、社会派ということで、風俗小説か推理小説かわからないようなものが多い。
推理小説的な意味で言えば水増しだよ。
それで、トリックオンリーの探偵小説、たとえば横溝さんのものなど、どんでん返しもあれば意外性もあって、コクがあるでしょう、それで読者に迎えられているんだよ」[93]
時代・歴史小説

デビュー当初の清張の執筆は歴史小説が中心であり、『くるま宿』『秀頼走路』『五十四万石の嘘』『いびき』など、多くの作品が執筆された。
これらの歴史短編では、歴史の片隅でひっそりと消えていく薄幸の人々が好んで取り上げられ[94]、また留置所での拘留経験(→経歴)が反映された『いびき』など、かつての自身の生活経験が色濃く影を落としている作品も見られる。
また、清張にとって初の長編小説は歴史小説であった。
作家としての知名度が上がり執筆量が激増して以降も、連作時代小説『無宿人別帳』を連載するなど、しばらくは時代・歴史小説が並行して書かれた。
歴史小説に関して「鷗外流に史実を克明に淡々と漢語交じりに書くのが「風格のある」歴史小説ではない。
史実の下層に埋没している人間を発掘することが、歴史小説家の仕事であろう。
史実は結局は当時の人間心理の交渉が遺した形にすぎない。
だから逆に言うと、歴史小説は、史実という形の上層から下層に掘られなければならないことになると思う。
歴史小説と史実が離れられないゆえんである」[95]と述べた。
出版社のシリーズ企画から江戸時代を論じた『幕末の動乱』がまとめられたが、その経験を生かす形で大作『かげろう絵図』・『天保図録』が生まれた。
清張は菊池の『日本合戦譚』(1932 - 34年、オール讀物に連載)のモチーフを生かす形で、『私説・日本合戦譚』(オール讀物連載)を執筆している。
また、岡本綺堂の『半七捕物帳』を始めとする捕物帳にも関心を寄せていたが、短編集成型の連作として『彩色江戸切絵図』『紅刷り江戸噂』を執筆した。
ここでも推理小説と同様、シリーズキャラクターの登場は避けられている(『虎』『見世物師』の文吾は唯一の例外)。
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