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松本清張とは?
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松本清張
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推理小説に清張がよく親しむようになったのは、川北電気小倉出張所の給仕時代、17・8歳の頃であった。
雑誌『新青年』(1920年創刊)に掲載された翻訳小説により探偵小説の面白さを知った、と回想している[82]。小酒井不木らによる翻訳を「むさぼり読んだ」一方、江戸川乱歩の初期作品に傾倒した。
他に、牧逸馬が手がけたノンフィクション『世界怪奇実話』に憧れ、犯罪ドキュメントものに興味を持つようになったのは、その影響であると述べている。
後に作家となって以降も、牧逸馬の自宅を訪れ、蔵書を一覧し、原資料について質問している。
『日光中宮祠事件』、『アムステルダム運河殺人事件』のような作品を書くようになったのは牧逸馬の影響であると述べている[83]。
戦後の作品としては、香山滋『怪異馬霊教』の強烈な個性に関心を持ったという[84]。
1961年に出版された『随筆 黒い手帖』では、トリックの尊重や、また本格推理の面白さは肯定するが、限られた数のマニアのみを念頭に、設定や描写の奇抜さを競い合う状況が推理小説の行き詰まりを引き起こしているとして、多くの人々の現実に即したスリル・サスペンスを導入すべきことを訴えた。
しかし推理小説に現実性を持たせる主張自体は、清張の独創ではない。
古典的な探偵小説の非現実性に対する批判として有名なものに、アメリカの作家レイモンド・チャンドラーの1944年のエッセイ「The Simple Art of Murder(素朴な殺人芸術)[85]」がある。
ただし、清張は「推理小説が謎解きの面白さを骨子としている以上、トリックを尊重するのは当然である」とする立場を捨てず、動機の重視など、チャンドラーとは異なる方法へと進んだ。
ほか動機の描写に力を入れることで人間描写を深めた。
なお推理小説で人間を描くことについては、清張以前から議論が続けられてきた、古典的な問題である。
有名なものは、清張が作家として世に出る際大きな役割を果たした木々高太郎と甲賀三郎による昭和11年-12年の「甲賀・木々論戦」である。[86]。
また、木々を中心とした新人推理作家グループによる、「探偵作家抜打座談会」(『新青年』1950年4月号掲載)も行われたが、乱歩によれば「探偵小説本格主義打倒の純文学論を高唱したもの」であったという[87]。
推理小説に社会性を加えられることなどを主張している。 トリック分類表
1962年初め頃、清張は欧米の推理小説に詳しいアシスタント(清張の速記者を務めた福岡隆の親戚)を使い、トリック分類表を作成させた。
分類表は江戸川乱歩「類別トリック集成」[88]の形式に倣ったものであり、6つの大カテゴリと各カテゴリ内での分類によって構成され、コナン・ドイル、アガサ・クリスティから乱歩に至る実作例が付されている。
大カテゴリは以下の通り[89]。
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